映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ヴォルフガング・ベッカー 監督「グッバイ、レーニン」732本目

いい映画でした。
壁の崩壊前後の東ドイツの人たちの暮らしと想いが、母を思う息子を囲む人々によって普遍化された。
この映画が家でDVDで見られて、本当に嬉しい。
年明けに行ったベルリンでの経験が、こうやって追体験することですこし強くなる気がします。

東ベルリンの生活を展示している「DDRミュージアム」で見た洋服は、ぺらぺらだけどキッチュでとても可愛かった。ずっと寝たきりのお母さんのパジャマもすごく可愛いです。「モカF」っていうコーヒーはどんな味なんだろう?いろんなことが気になります。ベルリンで会った人たちは、以前の生活は「全然違っていた(たぶん悪い意味で)」って言ってたけど、戦後に生まれた子たちにとっては、自分が生まれ育った古き良き懐かしい時代なのでしょう。

8ヶ月間目をつぶっていたら、およそ信じられないだろうという大きな変化が起きて、監督はこれを映画にしたら面白いんじゃないか、と思ったのでしょうね。
ヘリコプターで空高く運ばれて行くレーニン像の映像は強烈で、この映像があることで、この映画は見た人の心に一生残るだろうと思います。

おかしくて温かくて元気になれる映画です。