映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

是枝裕和監督「歩いても歩いても」612本目

とにかく映画を見すぎた1年だったなぁ…。

見たい映画がありすぎて、すごい勢いで見て見て見まくった。
でも、きちんとテレビの前に座って、リラックスして、映画の中に入るまで見たものが少なくなってる。
どんな映画でも最後まで見る、というのも大切だけど、本当に見たいものを、選んで見るということを、もっとしようと思う。

この映画は、あまりにも日常的すぎて、以前Huluで見たときに途中で止めてしまいました。
今回はパソコンより大きいテレビの画面で、ご飯を食べ終わってからゆっくり見た。
やさしく、意地悪で、切なくて、だから深く考えないようにして過ごす毎日。
うん。そう。と思いながら見ました。
がんばれば忘れられるとか、乗り越えられるってわけじゃない。
意地悪なおばさんは意地悪なまま年をとる。
おてんとさんは、そういうのをぜんぶそのまま見てる。

映画を見た後の自分の気持ちをちゃんと自分で認識することは難しくて、それを表現するのも難しいし、誰かにちゃんと理解してもらうのはもっと難しい。でもことばに対して誠実にならなければ…と反省。