映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ロマン・ポランスキー監督「袋小路」427本目

ハラハラドキドキ、無責任で身勝手な人間たちが、追いつめられておかしな行動を起こすけど、最後は現実的な結末を迎えます。(だってポランスキーだから)

突然人里離れた邸宅を訪れる、通りすがりの二人の悪党は、“いかにも乱暴者”と“ハッカーみたいな知性派タイプ”。邸宅に住んでる夫婦は、妻が夫に自分のドレスを着せて遊んだりしてるところに押し入られて、なんとなく勢いに押されて言いなりに。

その後訪ねてくる家族も、子どもも含めてやっぱりみんな自分勝手。しかし今回の「自分勝手チャンピオン」はフランス人妻で、最後に一人で逃げていって、残された夫は岩の上でオイオイ泣いて、終わり。

いろんなヒネリがあって面白いんだけど、「反撥」とくらべると小粒な感じでした。