映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

フランク・キャプラ監督「或る夜の出来事」400本目

面白い!楽しい!
コロコロ転がりながら、好きになったり嫌いになったり、あっちに行ったりこっちで立ち止まったり、そんな中で気の強い男女が恋に落ちる。似たところのある映画をたくさん見たけど、これが元祖だったのですね。
同じ監督の「素晴らしき哉、人生!」のほうがむしろ一夜の出来事を描いていて(こっちは何日もかかってる)、かつローラーコースターのような浮き沈みが激しいけど、この映画の12年も後なんですね。

クラーク・ゲーブルのニヒルさも、じゃじゃ馬娘と対になると柔らかくていい感じ。
クローデット・コルベールの大きな瞳とアーチ型の細眉。可愛くてムカつく感じ、こんな令嬢いそうで、チャーミングです。
作り込まれた構成、脚本、演出…多分、映画のお手本中のお手本なのでしょう。
わかりやすく楽しく、見終わった後の幸福感もあり、シネマに行く楽しさを演出しきって、人類の幸福度を0.1ポイントくらい上げられそうな作品です。見てよかった!