映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

マーティン・スコセッシ監督「ヒューゴの不思議な発明」327本目

去年の映画。

メリエスを見たのはヒューゴの影響か?という話が出たので見てみた。
ものっすごい全面3DCGで、目が疲れそうなくらい、広い画面いっぱいの複雑な風景全部にピントが合っていて、2D画面で見ても酔いそうです。

感想:最新型「ニューシネマパラダイス」。
超最新技術で、映画が始まった頃のことを描くっていうアイデアが秀逸だと思う…。というのは、3DCG映画を作る情熱と活動写真を開発する情熱はそっくりだから。違うのは時代と材料だけ。

映画愛でもあるけど、それに限らず、人々に夢を与えようとする人たちに贈るリスペクトの映画だと思う。

主役の二人がとてもいいですね。エイサ少年は真っ青な目に見入ってしまうけど、声も表情も真摯でとても良いです。クロエ嬢はカンがよくてとても賢くアクティブな女の子なので、今後も期待できそう。サシャ・バロン・コーエンは「レミゼラブル」でもこの映画でも、マンガのキャラクターですね。何をやってもおかしい。

映画の中でちょこちょこ引用される昔の映画のクレジットが見たい。…ハロルド・ロイドが壁を登る映画が見てみたいけど、何てタイトルだろう?あ、エンドロールで「Safety Last」って書いてあった。邦題は『ロイドの要心無用』1923年の映画だそうです。これ探してみよう。

監督は、3D映画第一世代に育って3D大好きだったらしい。いつかこの映画を3Dで見る機会があったら見てみようかな…。