映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アメリカ映画(90年代以降)

ミシェル・ゴンドリー監督「ウィ・アンド・アイ」2177本目

こういう、一見ガラの悪い少年少女たちの、尖った鎧と傷つきやすい柔らかい部分をちゃんと見つめるっていう、大きい人間愛みたいなの、好きですよ。ミシェル・ゴンドリーは、めちゃくちゃだけど楽しいことが大好きで、同じものを愛する子どもたちや若い人た…

アニーシュ・チャガンティ 監督「search/サーチ」2160本目

よく作られてますね。前に飛行機の中で見かかったときは、ちょっとまどろっこしく感じた(ちゃんと見ていないと構成がつかめない)けど、家でじっくり見ると、PCの世界に入り込んだようで浸れます。 <ネタバレあり> 父の知らない娘の本当の姿・・・といわ…

マイケル・ムーア監督「華氏119」2159本目

やっぱり面白い、マイケル・ムーアの映画は。 そして今回も、彼が書いたシナリオ通りにそれに合う映像やエピソードを集めてきて編集したんじゃないか、つまり、彼が決めた結論ありきなんじゃないかと思うくらい、強い説得力があって納得させてしまう。ドキュ…

フェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン 監督「ビューティフル・ボーイ」2157本目

「ビューティフル・ボーイ」はジョン・レノンが息子を歌った曲。あまりにストレートすぎて、これがティモシー・シャラメでなかったら成立しない映画だなぁ。 人が薬物中毒になる原因ってあるんだろうか。面白そうと思ってそっちに流れてしまうのって、ギャン…

クリント・イーストウッド監督「運び屋」2156本目

クリント・イーストウッド、さすがに歳とったなぁ。表情や動きの表現の幅に限界を感じます。密売人どもにまるでひるまないのは「俺は軍人だったんだ」という過去の経験からということだけど、するっと抵抗なく運び屋を引き受けたり、繰り返し犯行を続けたい…

ブラッドリー・クーパー監督「アリー/スター誕生」2155本目

レディ・ガガの演技が良くてびっくり。下積み時代のステージや職場の彼女も「こういう子っていそう」だし、戸惑いながらもあっという間に階段を駆け上っていく姿にも説得力があります。彼女のパワーやエネルギーをフィルムに残したという点だけでも価値のあ…

ジョン・バダム 監督「張り込みプラス」2152本目

テレビでやったのを録画しといて、だいぶ経ってから、しかも、続編のこっちを先に見ました。という期待しにくい状況だけど、面白かったですよ。ワザとっぽい設定やユーモアも、毒がなくて楽しい。 どうしてもこのロージー・オドネルが「SPY」や「ゴーストバ…

グレゴリー・ホブリット 監督「オーロラの彼方へ」2140本目

原題は「frequency」。ここでは「周波数」ですね。日本語にしてしまうと身もふたもない。 邦題は映画の内容が全く想像できないタイトルになってしまってますが、オーロラはこの映画の中でかなり重要な要素です。ニューヨークでオーロラが見える頻度ってどれ…

ローソン・マーシャル・サーバー 監督「スカイスクレイパー」2134本目

純粋なハリウッド娯楽映画なんだけど、いろんな時代の波が感じられて興味深い。 ”ブラック・エクスプロテイション”映画とその流れを汲む映画以外で、主人公のヒーローがアフリカ系という画面が見慣れないんだけど、それにも増して見慣れないのが、彼の妻が”…

チャールズ・デ・ラウジリカ 監督「デンジャラス・デイズ:メイキング・オブ・ブレードランナー」2124本目

ボリュームたっぷりだし、監督やメインキャスト、プロデューサー等々、この映画を作った主要な人たちがたくさん出てるので豪華です。普通にレンタルDVDに入ってる10分のインタビューとは違う。と言っても、それ以上に特に構成されてるわけでもない。 BSプレ…

スティーヴン・ソダーバーグ 監督「恋するリベラーチェ」2120本目

この映画ずっと気になってました。リベラーチェは実在したアーティストで、美しいものを愛し続けたキッチュな大スター。きらびやかな、イメージ通りの”ゴージャスなゲイの人生”を生きたのに、おおやけにはゲイであることは隠し通した・・・って隠せるもんな…

ブラッド・アンダーソン監督「ワンダーランド駅で」2115本目

綺麗な女優さんだなぁ、ホープ・デイヴィス。こんな風な、しなやかで扱いやすい金髪そ無造作に束ねて、自然体で愛想笑いとかしないで彼女みたいになってみたい。というような、今だけの思いつきで、こういう映画を見るのが楽しい。絵がとても地味で日常っぽ…

カーティス・ハンソン監督「L.A.コンフィデンシャル」 2112本目

1997年といえば20年以上前の映画だ。どうりでラッセル・クロウもケヴィン・スペイシーも若い。不思議なくらいこの二人が似て見える。二人とも、若い頃のほうが強面のケンカの強い町のワルっぽいなぁ。お堅く見えるガイ・ピアースが「メメント」では激しい性…

ルイ・レテリエ 監督「グランド・イリュージョン」2098本目

華やかで勢いがあって、期待通りに騙してくれる、映画もマジックもそういうのがやっぱり嬉しいですね。この映画を見てると、犯罪とマジックってそっくりだなぁと(まさにそれが製作者の意図なんだろうけど)思ってしまいます。 「キッズ・オールライト」を見…

リサ・チョロデンコ監督「キッズ・オールライト」2095本目

<ネタバレあり> レズビアンのカップルの二人の子どもたち。買ってきた「父親」は同じだけど顔を見たこともない。多感な年頃の子どもたちが彼に会おうと思い立ち、会ってみたらナイスだったんだけど、まさかの母のひとりと彼が・・・ 実際、母たちも素敵だ…

ロジャー・ドナルドソン 監督「13デイズ」2091本目

意外と新しい2000年の作品。といってもケビン・コスナー、「ボディガード」や「フィールド・オブ・ドリームス」の頃より老けたなぁ。 キューバのことが出てくる映画かと思ったら写真だった(しかもミサイルだけ)。キューバ危機というのは、ソ連とアメリカが…

マーク・ペリントン 「あなたの旅立ち、綴ります」2086本目

まだ新しい映画なのね。 シャーリー・マクレーンとアマンダ・セイフライドのこのポスターを見るだけで、だいたいストーリーはわかると言ってもいいんだけど、嫌われ者?だった老婦人が81歳でDJデビューするあたりから、「あれ、これクリスマス・キャロルじゃ…

スティーブン・スピルバーグ 監督「レディ・プレイヤー1」2085本目

やっぱり盛り上げてくれるんだよな〜。近未来SFなんて星の数ほどあるし、ゲームめいた進行も珍しくない。だけど、いい具合に荒れた世界で、普通の少年が、未来の宝探し、未来のゴールドラッシュを繰り広げるというワクワク感。天才プログラマーが革新的なゲ…

ダニエル・エスピノーサ 監督「ライフ」2078本目

「ライフ」っていうタイトルの映画はいくつもあるけど、この映画では「人生ってステキ」とかじゃなくて火星の「生命体」という意味らしい。冒頭からなんとなく暗い。そしてジェイク・ギレンホール。彼が出ている映画は全て変わっていて面白いと私は信じてい…

ライアン・クーグラー 監督「ブラック・パンサー」2077本目

この映画の新規性はCGバリバリのインド映画とほぼ同じくらい。面白いんだけど、SFやテクノロジーとアフリカの風景や人々を、融合させようとすればするほど、かえって陳腐に見えてくるのはなんでだろう。 <以下ネタバレ> 最後の最後に、愛し合うふたりが結…

ボアズ・イェーキン 監督「タイタンズを忘れない」2074本目

1971年を描いた2000年の映画。第二次大戦後すぐとかじゃなく、自分が生まれた後でこんなことが起こってたなんて、しょんぼりしてしまいます。(といっても冒頭のディズニーのロゴで、ハッピーエンド確定) デンゼル・ワシントンって、どこで何をやっていても…

ロバート・ロドリゲス、フランク・ミラー監督「シン・シティ」2070本目

2005年のアメリカ映画。原作は「グラフィック・ノベル」というんだ。ロバート・ロドリゲスらしい、ちょっと安いアメコミ感。この監督すごく好きなんだけど、この映画はちょっと暗いな。メキシコのギラギラした太陽の下で首がスパーン!と飛ぶようなのが、い…

ボビー・ファレリー /ピーター・ファレリー監督「ふたりの男とひとりの女」2068本目

ジム・キャリーの顔芸すごい!この人の顔の筋肉はどうやって鍛えたんだろう・・・ほんとに。間抜けでいい奴「チャーリー」と、乱暴者だけどやっぱり間抜けな「ハンク」、どっちを選ぶかは究極の選択って気もするけど・・・。レニー・ゼルウィガーは、この映…

ニール・ジョーダン 監督「ことの終わり」2065本目

愛憎入り乱れる人間ドラマかな、と思ったら、愛のおとぎ話だった。 夫がいても誰かを好きになることはあるだろうけど、ここまで純粋に相手を思って身を引けるなら、なんで最初から付き合ったりするのかな、って気もする。誰かを一途に愛した人は、夫を愛さな…

ドゥニ・ヴィルヌーヴ 監督「ボーダーライン」2055本目

メキシコ の麻薬カルテルの恐ろしさって、血が凍るほどです。金のために、人が身を滅ぼす薬を高値で売りつづける。邪魔するものは考えうるかぎりの残虐な方法で殺してさらす。現実に今そこで起きているけど、私たちはその場で何が行われているかを知らない。…

テレンス・マリック監督「ボヤージュ・オブ・タイム」2053本目

映画の種類としては、「コヤニスカッツィ」シリーズの仲間かな。 「ツリー・オブ・ライフ」ですでに、マリック監督はだいぶ偏ったところへ行きつつあると思ったけど、この作品はそのままそっちへ進んだ結果、あるいは途上にある作品のようです。 やばいなぁ…

スティーヴン・スピルバーグ 監督「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」2052本目

これが例えば大地震に関する朝日と読売の報道合戦なら、いきなり見てもわかるんだけど、ベトナム戦争のスクープをワシントンポストとニューヨークタイムズがやろうとしているなら、ちゃんとその時の戦況や二者の関係性を予習しておいてから見る、あるいは二…

テイラー・シェリダン 監督「ウィンド・リバー」2051本目

力作ですね。ジェレミー・レナー演じるコリーの誠実さとしぶとさ、エリザベス・オルセン演じる ジェーンの、可愛いけど全く甘くない強さ。この二人になら信頼して任せられる(何を?)って感じです。 そうかアベンジャーズか、二人とも。どうりで戦い慣れて…

ジョン・キャロル・リンチ 監督「ラッキー」2050本目

ハリー・ディーン・スタントン。演じるラッキーはちょっと偏屈でマイペースで、毎日訪れる近所の店々の人たちに愛されてる。だけど90歳までそれを続けていると、明日が不安になってくる。何もない未来への不安。 愛されるおじいちゃんの日常、で終わる映画じ…

ジェームズ・コックス 監督「ビリオネア・ボーイズ・クラブ」2043本目

これも飛行機内で見た。 詐欺師と詐欺師が騙し合って、欲に溺れた人たちのお金を使ってハッタリを続けながら、みんなで贅沢な生活におぼれて見栄を張りつづける映画。悪徳の栄えか・・・。 ハーバードなんか出ても、人間性はおろか、まともな計算もできるよ…