映画と人とわたし

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

その他の国の映画(90年代以降)

ニール・ブロムカンプ監督「第9地区」1178本目

すごく面白い! 人間と同じ大きさの、難民化したエイリアン。感染してエイリアン化する普通の男。 肌の色の違う人間のギャング。天才科学者のエイリアン少年。そんなSFマンガみたいな世界観を、ドキュメンタリーとして撮る!という設定。これ、いい発想だぜ…

ロブ・シッチ 監督「月のひつじ」1170本目

懐かしいような気持ちになる、ハートウォーミングな映画。 アポロ11号の月面着陸のことは、NASAがウソの映像を流したんじゃないかという都市伝説がまことしやかに語られていますが、この映画ではオーストラリアの受信施設でその音声や映像を受信した人た…

グザヴィエ・ドラン監督「Mommy」1137本目

「マイ・マザー」と「Mommy」って、タイトル似すぎてませんか? どれだけ母との確執にさいなまれてるんだ、グザヴィエドラン。といっても決して、同じような映画ではありません。 「マイ・マザー」のママ役アンヌ・ドルヴァル が、この映画でもママ役なので…

グザヴィエ・ドラン監督「胸騒ぎの恋人」1114本目

インパクトは「マイ・マザー」「トム・アット・ザ・ファーム」には敵わないけど、独特の美意識に満ちた作品でした。愛する彼の母親を、「マイ・マザー」の母が演じてます。この映画ではアンドロイドのような、ドクター・スポッックの乳母のような服装をした…

アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ 監督「アモーレス・ペロス」1094本目

1999年のメキシコの映画。タイトルの意味は「犬のような愛」だそうです。「バードマン」のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督、主演は「モーターサイクルダイアリーズ」のガエル・ガルシア・ベルナルですよ!中南米の情熱がぶわ〜っと吹き出してく…

グザヴィエ・ドラン 監督「トム・アット・ザ・ファーム」1084本目

カナダのフランス語圏ってイメージ湧きにくいなぁ。 英語圏なら、アメリカにかなり近いイメージで、少し寒くて少し人口が少ないと想像できるけど、モントリオールは都会でボストン、ニューヨークとかにも近い。どんなところで生まれ育つとこういう映画を作る…

グザヴィエ・ドラン 監督「マイ・マザー」1083本目

いま話題のグザヴィエ・ドラン監督の初監督作品。初めて彼の映画を見ました。 たった19歳のときに撮ったなんて信じられない! すごい色彩感覚。独特の美しさをもつ小物の数々の使い方。インテリアにしろファッションにしろ、見た目からどういうことが伝わ…

ジャン=マルク・バレ 監督「カフェ・ド・フロール」1013本目

「ダラス・バイヤーズ・クラブ」の監督の、ひとつ前の作品なんですね。 ヴァネッサ・パラディ演じる母がダウン症の息子を溺愛し束縛する物語と、DJの男性とその彼女と元妻が人生の分岐点で戸惑う物語が、パラレルで進行します。ヴァネッサ・パラディはアイド…

アレハンドロ・ホドロフスキー 監督「リアリティのダンス」981本目

うーん、マニアック。 「ホドロフスキーのDUNE」もとんでもなかったけど、本当に困った人だ、ホドロフスキーは。 でもこの映画は、「エル・トポ」よりも好きかな。 監督の父を演じる、実の息子のブロンティスがとても良いです。 監督の果てしない自意識が、…

アスガー・ファルハディ 監督「別離」915本目

イランの映画って初めて見ました。 ベルリン映画祭で金熊賞を受賞ということで、私好みの映画かな〜と思いましたが、ずっとみんな怒鳴りあってる映画ってちょっと苦手…。イランはイスラム教の国のなかでは、比較的女性が表に出やすいときいたことがあります…

ワン・ビン 監督「無言歌」892本目

中国の「右派」がおいやられた「改造農場」を描いた映画。これは事実なんだろうか。 当然ながら、中国でこんな映画は作れず、香港とフランス、ベルギーの合作映画です。「壮絶」とか「生理的に耐えられない」というような感想が多いけど、個人的には「サラの…

アリ・フォルマン 監督「戦場でワルツを」871本目

ネットで評判を見ると、日本国内だけでも事実に沿っていないとかプロパガンダだという批判的な感想がけっこうあるけど、私は秀逸な作品だと思いました。アニメーションの力。実写のドキュメンタリーを見ても、監督の恣意をかならず感じる。アニメーションに…

アルフォンソ・キュアロン監督「天国の口、終わりの楽園。」865本目

映画自体はスペイン語、英語字幕付きのVHSというハードル高い環境で見ました。 「ゼログラビティ」の監督ってメキシコ出身なのね。あれとこれの関連性を見つけるのは、とても難しいけど、ビーチと命が重要な要素だというところは同じだ。あの映画でも、最後…

ニキ・カーロ 監督「クジラの島の少女」784本目

先月行ってきたニュージーランドの、マオリ族を取り上げたファンタジー。 クジラに乗ってニュージーランドに渡ってきたと言われる一族の、伝統に厳格な父とそれに反発して外国へ行ってしまった息子、島に残った孫娘。代々男子だけが伝統を受け継ぐことになっ…

レザ・ミルキャリミ 監督「花嫁と角砂糖」736本目

イランの映画なんて初めて見ます。わくわく。ある家の末娘が、隣の裕福な家の息子の嫁になるために外国に行くことになりました。 家じゅうの女たちはおおはしゃぎ。子ども達も着飾って、婿はいないけれど華やかな婚礼の準備が進みます。 幸せに満ちあふれて…

ブライアン・トレンチャード・スミス 監督「サイレント・ワールド2011」655作目

カナダとオーストラリアの合作映画らしい。 同じタイトルの映画がいくつもある中で、これは3作目。1、2作目の平均点は35とか45という悪さなのに、その次が作られたのも不思議だけど、この3作目はそれでも平均点65なので良い方なのでしょう。 オゾ…

スコット・ヒックス監督「シャイン」560本目

よくある家族の葛藤かもしれない。 親の過剰な愛情や期待 vs 神童の繊細さ で、負けるのは常に小さく弱いほう。 世界中の人がみんな自己実現しようとしたら、ぶつかり合うのは当然だ。 ぶつかり合いながら、運や不運に左右されながら、それでも自分が生まれ…

ウォルター・サレス監督「モーターサイクル・ダイアリーズ」464本目

そうか、そうだな。 南米大陸は、ポルトガル語とスペイン語でおおむねコミュニケーションが取れる、ひとつの大きな文化圏なんだ。 と、若き日のチェゲバラの言葉をきいて思い至りました。全然ひとつにまとまらないのは、そのほうが都合がいい大国の思惑が影…